Foolish school time-141
それで、またしてもそういう訳での話しであるけれども、そういう訳で仕事明けや休日に近隣をブラブラ歩いていて気がつくのは、昔ながらの店がほぼ消えてなくなっているということだ。精肉店、八百屋、魚屋、花屋、服の仕立て屋、本屋、レコード店、みんなどこに行ってしまったのだろう。とおもいながらブラブラ歩いている内に、ボクが通った都立Y高校がある青物横丁の町に出たから、ブラブラを続ける。
当時路面を走っていて、開かずの踏切りが大きな問題になっていた京浜急行の線路は高架化されて交通の妨げになっていないのは最大級の改善点だけれど、その町を見渡してみると、ボクが知っている風景はひとつもない。駅前から東に延びる通りにはチェーン店ばかりで、ボクたちY高生が親しんだ松月パン屋も、喫煙を許してくれた喫茶「沙羅」も、中華丼が旨かったあの町中華屋も、まるで何もなかったかのように姿を消している。劇作家のさいとうたかをさんが描いた「サバイバル」の登場人物になった気分だけれど仕方がない。
そうしてその町を歩いていて憶いだすのは
「ああ、あの娘に恋していたなあ」
とか
「喫煙の罪で、伊東先生に金属バットでケツをぶん殴られたなあ」
とか、そんな類いのことで、その町の風景からはほとんど憶いだすことが出来ないことがらが多いけれど、その町を歩いていると何となく立ち上ってくるおもいでというのはあるもので、ブラブラと歩きながら、、そんなことをおもった。
第一京浜国道沿いにある「ムジカ」という喫茶店は、当時から変わらずその姿をとどめている風景であり存在だ。
ボクはその店を勝手に
「青物横丁の最期の砦」
と呼んでいる。
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