Baseball boy-11
ボク個人のことだがこのところ、次回のライヴのための自主トレをしたりしていたので、少し間があいてしまったが、ボクの息子が所属する少年野球チームの春の公式戦開会式が先日、西武ドームで行われた。そのことを書いておこうとおもう。
西武ドームで開会式が行われるくらいだからその大会はとても大きなものだ。コーチとしてそのチームに帯同しているボクもその開会式には同行したのだが、三多摩地区から計89の少年野球チームが、西武ドームのグラウンドにずらりと並んだ。三塁側スタンドには引率の父兄や関係者が席を埋めているので、一昔前のパ・リーグの試合くらいには人がいる感じでちょっとした迫力もある。ボクは
「指導者の方はこちらに並んで下さい」
ということで、一塁側から三塁側のフェンス際に並ぶ監督コーチの一隊の一部になる。ボクは同じチームのコーチと、三塁側、ブルペン前に立っていた。
しゃがんで人工芝を触る。
「へええ、案外柔らかいんですね」
ボクがそういうと隣りのコーチが
「天然芝に比べたら、これでも硬いんですよ。でもやっぱり、プロが使うグラウンドは良いですよね」
と言った。確かにそうだ。ボクたちがたまに行く、国立では最高のグラウンドも、ここを見てしまうとやっぱり、どこにでもある市営グラウンドに過ぎない。
ピョンピョンしたりフェンスにぶつかってみたりする。
「一応柔らかいものが入っていますが、こんなところにおもいっきりブツかったらただでは済みませんねえ」
などと言っていたら隣りのコーチから
「もう開会式が始まります。並んでいて下さい」
と言われる。
開会宣言から、偉い人たちのアイサツが延々と続く。ただ立っているだけのボクですら
「もう勘弁してくれよ」
とおもっていたくらいだからグラウンドに整列している子供たちもさぞや退屈だろうとおもって見てみると、皆シャンとして立っている。だからボクも我慢することにする。子供の前で信号無視出来ない状況と似ている。
そうして開会式の閉会宣言というのがあって
「やれやれ、これでタバコが吸えるぞ」
とおもっていたら、選手退場の合図に井上孝之バンドの「太陽にほえろのテーマ」が西武ドーム内に流され始めたあと、ウグイス嬢がボクの息子が所属するチーム名を連呼して
「そのチームはグラウンドに残って下さい」
と言っている。
何でも、昨年のこの大会で、息子が所属する先輩チームが優勝していたそのご褒美に、そのチームには西武ドームのグラウンドでの五分間のノック練習が許される、ということなのだ。
ここからは大騒ぎで
「おーい、五分だあ」
という監督の叫び声から、そのグラウンドでのノック練習が始まった。ボクは参加していなかったがその前日、その五分間ノックの練習も監督は子供たちにつけていたらしい。
ボクは
「一塁手のカバーをして下さい、そのあとは三塁のカバーです。時間がありませんので」
と言われて
「合点承知」
とグラウンドを走る。
「おーい、良い球を放れよお」
と叫ぶがたまにそのボールがそれる。
その球拾いにダッシュする。いかんせん何の役にも立たないが、どうにかボールを取る。
「キッャチャー」
と叫ぶが
「時間がないから、次は三塁側」
と言われて、センターのノックを受けている子供たちの三塁への返球のカバーに回る。
ウグイス嬢の
「残り時間、あと一分です」
という冷たい声が西武ドームに流れる。
「オーケー、センター、バックホームで帰ってこい」
監督はそう叫んで、外野に配備した子供たちにノックを浴びせる。
「残り時間三十秒です」
というウグイス嬢の声が西武ドームにとどろく。
ウグイス嬢の声がこんなに冷たいとボクは感じたことはないが、それも仕方がないんだろうな。ボクたちには短い五分、西武ドームにしたら長い五分だ。
ボクが嬉しかったのは、西武ドームのベンチ、ベンチ裏、ブルペンを見られたことだった。用もないのにベンチ裏のトイレにまで座れた、ということだ。
「あのG.G佐藤も、おかわりくんも、ここにたまには来ている訳だな」
とおもっていたのだが、ボクがベンチを堪能したのは三塁側だった。
西武ドームで開会式が行われるくらいだからその大会はとても大きなものだ。コーチとしてそのチームに帯同しているボクもその開会式には同行したのだが、三多摩地区から計89の少年野球チームが、西武ドームのグラウンドにずらりと並んだ。三塁側スタンドには引率の父兄や関係者が席を埋めているので、一昔前のパ・リーグの試合くらいには人がいる感じでちょっとした迫力もある。ボクは
「指導者の方はこちらに並んで下さい」
ということで、一塁側から三塁側のフェンス際に並ぶ監督コーチの一隊の一部になる。ボクは同じチームのコーチと、三塁側、ブルペン前に立っていた。
しゃがんで人工芝を触る。
「へええ、案外柔らかいんですね」
ボクがそういうと隣りのコーチが
「天然芝に比べたら、これでも硬いんですよ。でもやっぱり、プロが使うグラウンドは良いですよね」
と言った。確かにそうだ。ボクたちがたまに行く、国立では最高のグラウンドも、ここを見てしまうとやっぱり、どこにでもある市営グラウンドに過ぎない。
ピョンピョンしたりフェンスにぶつかってみたりする。
「一応柔らかいものが入っていますが、こんなところにおもいっきりブツかったらただでは済みませんねえ」
などと言っていたら隣りのコーチから
「もう開会式が始まります。並んでいて下さい」
と言われる。
開会宣言から、偉い人たちのアイサツが延々と続く。ただ立っているだけのボクですら
「もう勘弁してくれよ」
とおもっていたくらいだからグラウンドに整列している子供たちもさぞや退屈だろうとおもって見てみると、皆シャンとして立っている。だからボクも我慢することにする。子供の前で信号無視出来ない状況と似ている。
そうして開会式の閉会宣言というのがあって
「やれやれ、これでタバコが吸えるぞ」
とおもっていたら、選手退場の合図に井上孝之バンドの「太陽にほえろのテーマ」が西武ドーム内に流され始めたあと、ウグイス嬢がボクの息子が所属するチーム名を連呼して
「そのチームはグラウンドに残って下さい」
と言っている。
何でも、昨年のこの大会で、息子が所属する先輩チームが優勝していたそのご褒美に、そのチームには西武ドームのグラウンドでの五分間のノック練習が許される、ということなのだ。
ここからは大騒ぎで
「おーい、五分だあ」
という監督の叫び声から、そのグラウンドでのノック練習が始まった。ボクは参加していなかったがその前日、その五分間ノックの練習も監督は子供たちにつけていたらしい。
ボクは
「一塁手のカバーをして下さい、そのあとは三塁のカバーです。時間がありませんので」
と言われて
「合点承知」
とグラウンドを走る。
「おーい、良い球を放れよお」
と叫ぶがたまにそのボールがそれる。
その球拾いにダッシュする。いかんせん何の役にも立たないが、どうにかボールを取る。
「キッャチャー」
と叫ぶが
「時間がないから、次は三塁側」
と言われて、センターのノックを受けている子供たちの三塁への返球のカバーに回る。
ウグイス嬢の
「残り時間、あと一分です」
という冷たい声が西武ドームに流れる。
「オーケー、センター、バックホームで帰ってこい」
監督はそう叫んで、外野に配備した子供たちにノックを浴びせる。
「残り時間三十秒です」
というウグイス嬢の声が西武ドームにとどろく。
ウグイス嬢の声がこんなに冷たいとボクは感じたことはないが、それも仕方がないんだろうな。ボクたちには短い五分、西武ドームにしたら長い五分だ。
ボクが嬉しかったのは、西武ドームのベンチ、ベンチ裏、ブルペンを見られたことだった。用もないのにベンチ裏のトイレにまで座れた、ということだ。
「あのG.G佐藤も、おかわりくんも、ここにたまには来ている訳だな」
とおもっていたのだが、ボクがベンチを堪能したのは三塁側だった。
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