Walking on the street-165
今日の夕刻、都内某所からギターをぶら下げて帰ってきて、家の玄関を目指して道端を歩いていたら、近所に暮らす初老のご婦人に
「あら、バイオリンをやられるのですか」
と声をかけられたので
「ちょっとカジっている程度です」
と答えた。
父の日には、ボクも一応父なので毎年何がしかのプレゼントを家族からもらう。ただボクは常日頃、稼ぎも少ないクセにあちこちに出かけることが多いのでカミさんには
「何にもいらないよ」
と言ってある。誕生日の際も同様にである。ボクは本当にそうおもっているし、それだけで良いのか、それでもすまないくらいだと自分ではおもっている。
だから今日の父の日も、今日がそういう日だということは分かっていて家に帰ってきたが、何もプレゼントがなくても文句など言うつもりはこれっぽっちもない。ただ玄関のチェーンさえはずされていれば、それだけで十分である。
ボクは何年か前から家では発泡酒を飲んでいる。
「ビールと発泡酒は違うモノだ」
とずい分がんばったが、ボクの母も巻き込んだ家族の陰謀に屈して以来、ボクは発泡酒に甘んじている。飲んでみれば、発泡酒だって悪くない。しかしそこには経済的理由が確かにある発泡酒だった訳で、ボクからすると敗北の感が色濃く残っている。第三のビールなんて、飲んだことはあるが勘弁して欲しい。しかし、そういう事態になったとしても、ボクはアメリカがイラクに攻め込んだように、大きなことはひとつも言えないだろう。
ボクが発泡酒を家で飲むようになってから、父の日だけは、ボクのリビングのそのテーブルに本物のビールがのるようになった。その瓶ビールたった一本が、ボクにはすこぶる嬉しいモノであり、嬉しいことだった。
そんなことで良いんだよなあ、とおもいながら、ボクはそのビールをいただく。一年に一度か二度、そんなことをしてくれるのは家族だけだよなあ、とおもいながら、ボクはそのビールを飲む。
先日のライヴで、ボクに休肝日を指示した人物がいて、日曜日は酒を飲んではいけないことになっているが、今日の父の日のプレゼントは、澤の井の大辛口だった。
今晩だけは勘弁してもらって、ボクはその酒を家で大好きな音楽でも聴きながら、飲もうとおもっている。
そして、ボクをバイオリン弾きだとおもっている近所のご婦人には、今度ギターをアゴにくわえて演奏しているところをお見せしようとおもっている。
「あら、バイオリンをやられるのですか」
と声をかけられたので
「ちょっとカジっている程度です」
と答えた。
父の日には、ボクも一応父なので毎年何がしかのプレゼントを家族からもらう。ただボクは常日頃、稼ぎも少ないクセにあちこちに出かけることが多いのでカミさんには
「何にもいらないよ」
と言ってある。誕生日の際も同様にである。ボクは本当にそうおもっているし、それだけで良いのか、それでもすまないくらいだと自分ではおもっている。
だから今日の父の日も、今日がそういう日だということは分かっていて家に帰ってきたが、何もプレゼントがなくても文句など言うつもりはこれっぽっちもない。ただ玄関のチェーンさえはずされていれば、それだけで十分である。
ボクは何年か前から家では発泡酒を飲んでいる。
「ビールと発泡酒は違うモノだ」
とずい分がんばったが、ボクの母も巻き込んだ家族の陰謀に屈して以来、ボクは発泡酒に甘んじている。飲んでみれば、発泡酒だって悪くない。しかしそこには経済的理由が確かにある発泡酒だった訳で、ボクからすると敗北の感が色濃く残っている。第三のビールなんて、飲んだことはあるが勘弁して欲しい。しかし、そういう事態になったとしても、ボクはアメリカがイラクに攻め込んだように、大きなことはひとつも言えないだろう。
ボクが発泡酒を家で飲むようになってから、父の日だけは、ボクのリビングのそのテーブルに本物のビールがのるようになった。その瓶ビールたった一本が、ボクにはすこぶる嬉しいモノであり、嬉しいことだった。
そんなことで良いんだよなあ、とおもいながら、ボクはそのビールをいただく。一年に一度か二度、そんなことをしてくれるのは家族だけだよなあ、とおもいながら、ボクはそのビールを飲む。
先日のライヴで、ボクに休肝日を指示した人物がいて、日曜日は酒を飲んではいけないことになっているが、今日の父の日のプレゼントは、澤の井の大辛口だった。
今晩だけは勘弁してもらって、ボクはその酒を家で大好きな音楽でも聴きながら、飲もうとおもっている。
そして、ボクをバイオリン弾きだとおもっている近所のご婦人には、今度ギターをアゴにくわえて演奏しているところをお見せしようとおもっている。
"Walking on the street-165" へのコメントを書く