ライヴハウス四谷コタンとの格闘-141

「半音下がって聴こえるだと」

今度のコタンでのライヴで演奏するためにボクが送った新曲を、カセット・テープで聴いたP太郎から
「お前の家のラジカセはどういうことになっている。うちで再生すると、全曲半音下がって聴こえるぞ」
と電話があったのでボクはそう言った。

ボクはP太郎にデモテープを送る前に、そのラジカセで録音した音をそのラジカセで再生してギターで伴奏をつけて確かめていたくらいであるからP太郎に
「お前のところのプレイヤーが半音上がった音を出しているんじゃないか」
と言ったらP太郎は
「俺の家のプレイヤーはデジタルだからお前の家のラジカセがあやしい。機種は何だ」
と言うのでボクは
「ああ、これはボクの娘が生まれたころ買った、当時最新の安物の某機だ」
と答えるとP太郎は
「お前なあ、そういうモノで音を送るなよ。半音の原因はそのラジカセだ。お前の家ではMDで録音出来ないのか」
とP太郎が言うのでボクは
「MDは持っている。それで録音出来るものなのか」
と言うとP太郎は
「ジャックがあるだろうそのデッキに。そこにマイクをインプットすれば出来るはずだ。今度からそうしてくれ」
「しかしボクはそういうことをしたことがないぞ。ボクにも出来るかな」
P太郎はやや呆れた風に言った。
「出来たら、やってみてくれ。出来なかったから仕方がない」
何だか悔しいのでボクは言った。
「あのさあ。ボクはMDを再生したりするためにこの某社のデッキを買ったんだけど、お前からそんな風に言われると、その機能をお前は活用しきれていないぞと言われているようで悔しい。どうしたら良いんだ」
ボクがそう言うとP太郎は言った。
「だってお前、何を言ったって出来ないだろう」
ボクは言った。
「そりゃ出来ないさ。当たり前だろ」
P太郎は言った。
「だからそれで良いよ。適当にチューニングでもしててくれ」
ボクは言った。
「お前はそれで準備オーケーなのか」
P太郎は言った。
「今度OUR HOUSEで音合わせしたらな」
ボクは言った。
「お前、よく不安じゃないな。半音狂った音をもらっておいて」
P太郎は言った。
「お前こそよくこういう音を平気で共演者に寄こすよなあ」

ボクはその音を録音したラジカセを見た。
確かに、ボロがきていても仕方がないシロモノだが、その良し悪しはボクには分からない。

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