Baseball boy-91
本題に入る前に、駅構内も含めた電車内での公共マナーについて書いておきたい。
電車から下りたい人がいるのに、またはのりたい人がいるのに、満員電車でそういう人たちのために辺りに気持ちを馳せ気配りしている人がどれほどいるか、という話しである。
いないとは言わない。しかし、その現場をボクは朝晩と、もう一年以上目撃し続けてきたけれども、大袈裟でなくその現場に身を置いていると、さびしくて悲しくなる。日本人はいつからこれほど公共心が薄らいでしまったのか。ボクの電車通勤は高校時代の通学以来三十年ぶりのことだから
「これが当たり前なんですよ」
と言われればそれまでだが
「それにしたって人に道を譲るくらい、この満員状態の車内でも駅構内でも当たり前のことではありませんか」
とおもう。こちらの方が正しいのではないか。
ボクは、近頃の人たちは皆、耳に栓をし、目は某かのモバイルを眺めているから、つまり外界を自らそんな風にシャットダウンしている状態では、辺りに意識を馳せることなど不可能である。だからボクはそのことはいい加減諦めて、そういう群れの中で大人しく、大きな声も出さず、スゴスゴとその時間を過ごしている。たぶん東京に暮らす人類はあと百年か二百年もしたら、外界と生で接触することも出来ない、SF映画に出てくる頭ばかり大きくて手足が退化した宇宙人みたいな姿になってしまって、テレポテーションやタイムマシーンの技術を手にしているかも知れないが、そんな、いっくら便利な世の中になっていようが、何の喜びも感じられない
「で、結局きみたちはどこに行きたいってんだい」
という種族に成り下がっているのではないかということにおもいを馳せてしまう。
今日仕事帰りの京王線府中駅で
「下りまああす。通して下さああい」
と車内で高らかに叫んでいる男性客がいてボクは可笑しくて
「そうだよなあ」
と妙に感じ入ってしまった。
さて、WBCワールド・ベースボール・クラシックも、ドミニカ共和国の全勝優勝という見事な結果で幕を閉じ、アメリカも日本もベースボール・リーグの公式戦が幕を開けた。
そのMLB、NPB両リーグの公式戦は秋までのあいだ、ボクたちを楽しませてくれるけれども、WBCという、ベースボールがサッカーに続けとばかりに世界に発信を始めた大会は、第三回目にしてその意義を、だいぶボクたちに具現化してきてくれたようにおもう。
主催国のアメリカは、メジャー・リーグ開幕前のオープン戦という姿勢を今大会も色濃くしたまま敗退していったが、中南米、特にドミニカ、プエルトリコ、そしてヨーロッパからのオランダ、イタリアの善戦にはその本気度がありありと感じられて、過去二大会の、アメリカ、キューバ、ジャパン、コリアの勢力図が大きく変化していることを感じさせてくれた。
「あっ、本気になると、こんなに強いんだ」
そんな感じだった。
一次リーグでドミニカに敗退したアメリカ代表チームのあるメジャー・リーガーが
「彼らは、俺たちが子どものころにやっていたベースボールを、この大会のグラウンドでやっていた。楽しそうだったったよ」
今回のWBCから届いたコメントの中で、ボクの印象にもっとも残っているのがこれで、ボクは売れないミュージシャンだけれども、その感じは物凄くよく分かった。
「声を出せ前に出ろ」
だったに違いない。
ボクは今回のWBCに際して
「山本監督で負けたら悔いが残る気がする。野村克也さんが監督なら、負けても悔いはない」
ということを何度か書いているけれども、それは、昭和十年生まれの野村さんが監督として現場、つまりグラウンドに立てるとしたら今大会が最後だというボクの勝手なおもいがあったからで、ボクは山本監督不賛成論者であった訳ではない。
今回のWBCでベスト4という成績は立派な結果であり、誇るべことである。ただ次回四年後のWBCの準備はもう始めないと、ジャパンはベスト8からも振り払われてしまうだろう。
本気になった中南米、ヨーロッパ。
日本がするべきことは、プロ野球公式戦でのメジャー球の採用、天然芝のグラウンドへの移行だとおもうんだけどなあ。
先週、ボクが務めに出かけていく青山での、野球経験者の友人が、そのWBCを特集した
「Nunber 侍ジャパンの天国と地獄」
という雑誌を貸してくれた。
「良いのかい」
「ああ、良いですよ。僕は読んでしまったので」
「ほいじゃあ借りるよ」
「どうぞどうぞ」
ボクは、その雑誌を仕事の行き帰りの満員電車に持ち込んだりしない。グチャグチャにされてしまうからだ。だからボクはその雑誌を、青山のランチタイムを利用して読むことにしていて、そうしている。ランチタイムは一時間だから、その文字の多い雑誌を一回に読めるのは数ページだけれども、その楽しみは、あと一週間は続くのである。
WBCジャパン代表チームの責任はどこにあるのか。このようなトーナメント、つまり負けたら終わりの国際大会で、プレーヤーに判断を任せるような采配などあって良いのか、など、うーん、興味深いのである。
ライ・クーダー
「クロスロード」
http://www.youtube.com/watch?v=28XK3V3ACzc
電車から下りたい人がいるのに、またはのりたい人がいるのに、満員電車でそういう人たちのために辺りに気持ちを馳せ気配りしている人がどれほどいるか、という話しである。
いないとは言わない。しかし、その現場をボクは朝晩と、もう一年以上目撃し続けてきたけれども、大袈裟でなくその現場に身を置いていると、さびしくて悲しくなる。日本人はいつからこれほど公共心が薄らいでしまったのか。ボクの電車通勤は高校時代の通学以来三十年ぶりのことだから
「これが当たり前なんですよ」
と言われればそれまでだが
「それにしたって人に道を譲るくらい、この満員状態の車内でも駅構内でも当たり前のことではありませんか」
とおもう。こちらの方が正しいのではないか。
ボクは、近頃の人たちは皆、耳に栓をし、目は某かのモバイルを眺めているから、つまり外界を自らそんな風にシャットダウンしている状態では、辺りに意識を馳せることなど不可能である。だからボクはそのことはいい加減諦めて、そういう群れの中で大人しく、大きな声も出さず、スゴスゴとその時間を過ごしている。たぶん東京に暮らす人類はあと百年か二百年もしたら、外界と生で接触することも出来ない、SF映画に出てくる頭ばかり大きくて手足が退化した宇宙人みたいな姿になってしまって、テレポテーションやタイムマシーンの技術を手にしているかも知れないが、そんな、いっくら便利な世の中になっていようが、何の喜びも感じられない
「で、結局きみたちはどこに行きたいってんだい」
という種族に成り下がっているのではないかということにおもいを馳せてしまう。
今日仕事帰りの京王線府中駅で
「下りまああす。通して下さああい」
と車内で高らかに叫んでいる男性客がいてボクは可笑しくて
「そうだよなあ」
と妙に感じ入ってしまった。
さて、WBCワールド・ベースボール・クラシックも、ドミニカ共和国の全勝優勝という見事な結果で幕を閉じ、アメリカも日本もベースボール・リーグの公式戦が幕を開けた。
そのMLB、NPB両リーグの公式戦は秋までのあいだ、ボクたちを楽しませてくれるけれども、WBCという、ベースボールがサッカーに続けとばかりに世界に発信を始めた大会は、第三回目にしてその意義を、だいぶボクたちに具現化してきてくれたようにおもう。
主催国のアメリカは、メジャー・リーグ開幕前のオープン戦という姿勢を今大会も色濃くしたまま敗退していったが、中南米、特にドミニカ、プエルトリコ、そしてヨーロッパからのオランダ、イタリアの善戦にはその本気度がありありと感じられて、過去二大会の、アメリカ、キューバ、ジャパン、コリアの勢力図が大きく変化していることを感じさせてくれた。
「あっ、本気になると、こんなに強いんだ」
そんな感じだった。
一次リーグでドミニカに敗退したアメリカ代表チームのあるメジャー・リーガーが
「彼らは、俺たちが子どものころにやっていたベースボールを、この大会のグラウンドでやっていた。楽しそうだったったよ」
今回のWBCから届いたコメントの中で、ボクの印象にもっとも残っているのがこれで、ボクは売れないミュージシャンだけれども、その感じは物凄くよく分かった。
「声を出せ前に出ろ」
だったに違いない。
ボクは今回のWBCに際して
「山本監督で負けたら悔いが残る気がする。野村克也さんが監督なら、負けても悔いはない」
ということを何度か書いているけれども、それは、昭和十年生まれの野村さんが監督として現場、つまりグラウンドに立てるとしたら今大会が最後だというボクの勝手なおもいがあったからで、ボクは山本監督不賛成論者であった訳ではない。
今回のWBCでベスト4という成績は立派な結果であり、誇るべことである。ただ次回四年後のWBCの準備はもう始めないと、ジャパンはベスト8からも振り払われてしまうだろう。
本気になった中南米、ヨーロッパ。
日本がするべきことは、プロ野球公式戦でのメジャー球の採用、天然芝のグラウンドへの移行だとおもうんだけどなあ。
先週、ボクが務めに出かけていく青山での、野球経験者の友人が、そのWBCを特集した
「Nunber 侍ジャパンの天国と地獄」
という雑誌を貸してくれた。
「良いのかい」
「ああ、良いですよ。僕は読んでしまったので」
「ほいじゃあ借りるよ」
「どうぞどうぞ」
ボクは、その雑誌を仕事の行き帰りの満員電車に持ち込んだりしない。グチャグチャにされてしまうからだ。だからボクはその雑誌を、青山のランチタイムを利用して読むことにしていて、そうしている。ランチタイムは一時間だから、その文字の多い雑誌を一回に読めるのは数ページだけれども、その楽しみは、あと一週間は続くのである。
WBCジャパン代表チームの責任はどこにあるのか。このようなトーナメント、つまり負けたら終わりの国際大会で、プレーヤーに判断を任せるような采配などあって良いのか、など、うーん、興味深いのである。
ライ・クーダー
「クロスロード」
http://www.youtube.com/watch?v=28XK3V3ACzc
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